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ブシロードでは本日1月25日(水)にフロアルール改訂を予定しております。際しまして、開発のホリP執筆の特設コラム「はじめまして、フロアルールです。」第三回を掲載致しました!ぜひご覧ください。

2017年01月25日

【特設コラム】はじめまして、フロアルールです。(第3回)

皆さん、おかえりなさいませ! ブシロードのホリPです!
短期集中連載コラムの第3回をお送りいたします。

「フロアルール」というのは、大会を開催したり参加したりするときの約束事のことで、ブシロードでは、大事なポイントをまとめた「基本フロアルール」と、詳細な内容が書かれている「応用フロアルール」の2つを用意しています。

本コラムでは、1月25日(水)に改訂するブシロード応用フロアルールの改訂内容とその目的について紹介させていただきます。途中で休憩しながらでOKです! 肩の力を抜いてご覧になってくださいね!

* * * *

★大会レベル
普段、公式大会や公認大会に参加していて「大会レベル」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
大会レベルとは、「どれくらいの厳密さでジャッジが裁定や罰則を出すか」の基準となるもので、大会レベルが高いほどジャッジはルール上のミスに対して厳密にジャッジングを行います。(大会レベルが低いと適当になるというわけではありません!)

大会レベルは1~3の3段階があり、ブシロードの公認大会や公式大会をざっくりと区分すると次のような感じになります。

・大会レベル3
全国決勝大会や世界決勝大会
・大会レベル2
大型イベントのメイン大会(全国決勝大会の出場権利がかかった大会など)
・大会レベル1
上記以外の大会(ショップ大会、大型イベントのサイド大会(タイトルカップなど))

では、大会レベル1と2~3にはどのような違いがあるのでしょうか? 

・大会レベル1
楽しく遊びましょう!ルールを間違えたら、次は間違えないようにしましょう!
・大会レベル2~3
ルールをキッチリ守って遊びましょう!間違える前に確認しておきましょう!

基本的にはこのポイントを押さえていただければOKです!特に全国決勝大会を目指す皆さんは、普段のファイトや各ルールをしっかり読むことなどを通じて、ぜひルールやプレイについての理解を深めてください!

* * * *

★罰則
この話をスムーズにできるよう、ちょっと長めに大会レベルについて説明させていただきました。「罰則」と書くとちょっと重たく感じるかもしれませんが、あまり気負わずにお付き合いくださいませ。

罰則にはいくつかの種類がありますが、今回は一番身近なものである「口頭注意」「警告」の2つに絞って説明します。

「口頭注意」はちょっとしたルール上のミスに対して与えられます。
「カードをスタンドさせるのを忘れていますよ。次は気をつけてくださいね」といった感じでジャッジから伝えられます。
罰則というよりは、ファイトを正しく進めてもらうための改めてのルールの説明・啓蒙の意味合いが大きいものです。

「警告」はある程度ゲームの進行に影響があるようなルール上のミスに対して与えられます。
「ファイトに遅刻したので、『警告』を出します。もう一度遅刻すると負けになってしまうので、繰り返さないように注意してくださいね。」といった感じでジャッジから伝えられます。

ゲームの進行に影響が大きいと、負けの扱い(「マッチの敗北」と言います)にせざるを得なくなることがありますが、大会運営としてはそういった状況にはなって欲しくありません。
そこで、「同じようなことを繰り返さないで」という点をジャッジからファイターにしっかり伝えることで、「繰り返さないようにしよう」と心がけていただく。これが警告のポイントです。
ですので、「警告です」と言われるとビックリしたり凹んでしまうかもしれませんが、そういった時は改めてひとつひとつのプレイを丁寧にするといったことを心がけていただければ大丈夫です。

さて、実際にファイト中にルール上のミスが発生してしまった場合はどうすればいいでしょうか?
そういった時は、気づいた時点で「ジャッジ!」と手を上げて近くのジャッジを呼んでください!

ルール上のミスに対して、ジャッジは可能であればその異常を解決してファイトが続行できるように努め、解決した後に「口頭注意」「警告」などの罰則を出します。
ファイトが続行できないと判断した場合、ファイトの勝敗を決めるために「マッチの敗北」などの罰則を出します。その度合いが大会レベルによって少しずつ変わってきます。

・大会レベル3
 ファイトの巻き戻しや正常化は、小さな異常や公平性がほぼ保たれる範囲に留める。
・大会レベル2
 修復が難しい場合を除き、できる限り巻き戻しや正常化を行う。
・大会レベル1
 原則として巻き戻しや正常化を行う。

ジャッジがこういった判断をよりバランス良く行えるように、罰則の目的や出し方について追記を行いました。実際の運営でもこのような運用ができるよう努めてまいります。

口頭注意

「口頭注意」は、軽度の違反に対して適用されます。形式上は罰則のひとつに含まれますが、運用上は啓蒙のための指導的な意味合いを持ちます。同じ大会中に同じ違反をもう一度繰り返すと、「警告」の罰則が与えられる場合があります。

警告

「警告」は、ゲームの進行が妨げられたり、大会運営に支障をきたす等、中度の違反に対して適用される罰則です。「警告」は同じ違反に対する累積に備えて記録されます。

同じ大会中に「警告」に相当する同じ違反をもう一度繰り返すと、「マッチの敗北」または「失格処分」の罰則が与えられます。原則として第3部(一般的な違反)に規定される各章を同じ違反の範囲とし、その他または規定されていない違反行為について累積による罰則の格上げを行うかどうかは、ジャッジによって判断されます。

(例)
同じファイターに対して「第5章 第1節 カードを公開することを忘れてしまった」と「第5章 第3節 見てはいけないカードを見てしまった」のそれぞれで「警告」を与えた場合、この2つの違反行為はいずれも「第5章 カードの公開・領域移動に関する罰則」に含まれるため、累積による罰則の格上げが行われます。

(例)
同じファイターに対して「第4章 自動能力のプレイを忘れてしまった」と「第9章 第1節 一般的な遅刻」のそれぞれで「警告」を与えた場合、この2つの違反行為はそれぞれ異なる章に含まれるため、累積による罰則の格上げは行われません。

※内容は改訂時に修正される可能性があります。

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★新しい罰則の項目
現行の応用フロアルールには書いていないけれど、大会でよく見かけるルール上のミスとして、「誤った情報を伝えてしまった」「カードの順番を崩した」の2つを新しい項目として追記を行いました。 また、ヴァイスシュヴァルツのストック置場のカードの並べ方などについて、「カードの区別がつく状態にした」という項目を設定することにしました。

誤った情報を伝えてしまった

パワーなどの数値やカードの枚数、効果がどのカードを対象としているかなど、ゲームの情報は正しく相手に伝える必要があります。誤った情報を伝えてしまい、それがゲームに影響を与えてしまった場合、そのファイターに対して状況に応じた罰則が適用されます。影響を与える前に正しく伝え直された場合、この罰則は適用されません。

第1節 その状況が軽度な場合

〓罰則基準〓
レベル1: 口頭注意
レベル2以上: 口頭注意~警告

「6ダメージであるところを誤って7ダメージと伝えてしまったが、そのダメージ処理の4枚目でオートレベルアップしたので、結果は変わらなかった。」

 正しい情報を伝えていたとしても、お互いの戦略が結果的に変わらなかった、または変わったとしても有利・不利がほとんど発生しないと判断される場合、この罰則が適用されます。

第2節 その状況が重度な場合

〓罰則基準〓
レベル1: 口頭注意~警告
レベル2以上: 警告~マッチの敗北

「パワーが6000であるところを誤って9000と伝えてしまい、相手はパワーを上げるために必要以上にカードや能力を使った。」

 正しい情報を伝えていた場合、明確にお互いの戦略が変わり、有利・不利が発生していると判断される場合、この罰則が適用されます。

この結果、ゲームの状態が不正になってしまった場合や巻き戻しを含む適正化を行う必要がある場合は、次章(ゲームの状態が不正になってしまった)を参照してください。

※内容は改訂時に修正される可能性があります。

カードの順番を崩した

ある領域のカードに順番が定められていて、それらの順番が変わってしまったりわからなくなってしまった場合、それはカードの順番を崩したと称します。

数枚のカードに留まる場合

〓罰則基準〓
レベル1: 口頭注意
レベル2以上: 口頭注意~警告

「山札の上から2枚の内容を確認して元に戻す効果の解決中に、それらの順番を崩してしまった。」
「クロック置場のカードをハンドシャッフルしてしまった。」

カードの順番を元に戻せる場合は、正しい順番に戻します。

正しい順番が分からなくなってしまった場合は、カードの順番はランダムな方法で決定する、カードを公開した上で対戦相手がカードの順番を決定する等、ジャッジはミスをしたファイターが有利にならないよう状況に応じた配慮をするべきです。

多数のカードに及ぶ場合

〓罰則基準〓
レベル1: 口頭注意~警告
レベル2以上: 警告

「手に持っていた山札を落として崩してしまった。」

カードの順番を元に戻せる場合は、正しい順番に戻します。

正しい順番が分からなくなってしまった場合、ジャッジはまず合法的に確定している当該領域にあるカードの存在を確認します。その後、合法的に確定していない部分をすべて混ぜてシャッフルし、合法的に確定しているカードを適切な位置に戻します。

カードの順番を崩した結果、それらのカードが他の領域のカードと混ざってしまった場合は、ゲームの状態が不正になってしまった状態にあたりますので、別項を参照してください。

※内容は改訂時に修正される可能性があります。

カードの区別がつく状態にした

〓罰則基準〓
レベル1: 口頭注意
レベル2以上: 警告

「ストック置場のカードを1枚だけ反対向きにしたり大きくずらして並べた。」
「山札のカード数枚が上下逆さまになっていた。」

 順番が定められている非公開領域のカードは、特定のカードが区別できないよう向きを揃えたり並べたりする必要があります。カードをずらして並べる場合は、途中で途切れることなく、厳密ではなくとも向きや位置を揃えるよう努める必要があります。

 特定のカードが区別できるまたはその可能性がある状態になっていた場合は、区別できない状態になるようにカードの向きや位置を調整します。

※内容は改訂時に修正される可能性があります。

ヴァイスシュヴァルツのストック置場のカードの並べ方については、しばしばお問い合わせいただくことがある内容です。
いわゆるグレーゾーンという扱いになっていましたが、山札と同様に非公開領域のカードの取り扱いとして揃えるため、今回の改訂を機に明確化しました。
ストック置場にカードを並べる時に逆さまにカードを置くことがある方は、できなくなってしまうという形になり不便を感じてしまうかもしれませんが、ご協力いただけますようよろしくお願いいたします。

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★コラムを通じて

第1回のコラムを掲載して以降、皆さまよりさまざまなご意見・ご質問をいただきました。まことにありがとうございます!
また、皆さまのご意見をキッカケに、改めてブシロード社内でも改定予定の内容についての議論を行う機会ができました。
そこで、今回の応用フロアルールの改訂が、大会参加者の皆さまにとってより良いものになるよう、改訂予定の内容の一部を調整することにいたしました。

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★シャッフル
>確認で行うカットやシャッフルについて、「改めて無作為化をすることが目的ではない」「無作為化のためのシャッフルと同程度の時間をかけてはいけない」という表現が、「シャッフルをしてはいけない?」と感じるというご意見がありました。
こういった内容を踏まえ、冗長なシャッフルが行われないようにという意図を保持しつつ、シャッフルを全くしてはいけないといった受け止め方にならないよう、シャッフル方法の記述を含めて表現を調整いたしました。

シャッフル(抜粋)

すべてのファイターにはデッキのシャッフルを行った後に、確認として相手にカット(テーブルの上に置いた状態から、いくつかの山に分けてひとつにまとめる切り方)またはシャッフルを求める義務があります。確認で行うカットやシャッフルは、時間をかけすぎないように行ってください。

 シャッフルを行う手順はシャッフルを行うファイターが決定します。無作為化をするための方法として、以下に挙げるシャッフル方法やその他のシャッフル方法を複数組み合わせて行うことが推奨されますが、確認で行うカットやシャッフルは、必ずしも複数組み合わせる必要はありません。

「ヒンズーシャッフル」  固まりを上に積み直す切り方。数回を1セットとして何度か繰り返します。後述のシャッフル方法の前後に行うことが推奨されます。

「ディールシャッフル」
 1枚ずついくつかの山に分けてからひとつにまとめる切り方。デッキの枚数の確認もできるため、対戦開始前のシャッフル方法として推奨されます。分ける山の数は、5つや7つなどが推奨されます。このシャッフルの前に特定のカードを固めているとそれらのカードが均等に並んでしまい、シャッフルとしての意味をなしませんので、そのような状態からこのシャッフルは行わないでください。ファイト中にこのシャッフルを行う場合は、スロープレイにならないよう速やかに行ってください。

「ファローシャッフル」
 半分に分けたカードを合わせて押し込んでまとめる切り方。短時間で行うことができますが、デッキを垂直に立てて行うと、カードの表が見えてしまうので、そのような角度で行わないよう特に注意してください。また、カードを押し込む際は、丁寧に取り扱うよう注意してください。

※内容は改訂時に修正される可能性があります。

シャッフルを行う手順はシャッフルを行うファイターが決定することを基本とした上で、適切な時間内に収まるように行っていただく、という方針となっています。

★使用済みのカードを置く領域の並べ替え
特定のカードをまとめるような並べ替えの制限について、不十分なシャッフルのままゲームが進行しないように、不正行為や不正行為と疑われることを防ぐようにという意図から、追記を予定していました。
この項目については、ブシロード社内でも複数の意見があった部分で、実際に皆さまからも「並べ替えておくとすぐに数えることができて便利」「並べ替えてもシャッフルはしっかりとしている」といった意見や、「固めたり散らばらせる行為が減ることで不十分なシャッフルを気にすることが減る」といった意見をいただきました。

そこで、少し時間がかかってでもシャッフルが適切に行われるのであれば、第1回のコラムでも触れた並べ替えの利便性を優先してもいいのではないか?という議論を改めて行い、今回の改訂ではこの項目の記載を保留して現行のままとし、今後の大会を通じて並べ替えに起因するトラブルが多く発生するようであれば、改めて記載するかどうかを検討することといたしました。 

★シャッフル前やシャッフル中の領域の並べ替え
上記項目と同じ「順番の並び替えに関する罰則」内に含まれていて、合わせて適用範囲を原則として大会レベル2以上としておりましたが、この項目については利便性に関わる部分ではないと判断し、大会レベル1でも口頭注意として適用することといたしました。

順番の並び替えに関する罰則

〓罰則基準〓
レベル1: 口頭注意
レベル2以上: 警告

「シャッフル前の山札のトリガーユニットを順番が均等になるように並べ替えた。」
「山札のシャッフル中に内容を見て、隣接している逆理カードを順番が散らばるように並べ替えた。」

上記の例のように、その後シャッフルする場合であっても、順番の並べ替えが認められていない領域のカードの順番を並べ替えてはいけません。

「ドロップ領域の逆理カードを順番が均等になるように並べ替えた。」
「控え室のクライマックスカードを順番がまとまるように並べ替えた。」
(対象:「ラクエンロジック」および「ヴァイスシュヴァルツ」)

※内容は改訂時に修正される可能性があります。

* * * *

★改訂にあたり
今回の改定にあたり、よくあるミスの項目の追加など、本来であればもっと前から応用フロアルールに追加・修正しておくべきだったことが溜まってしまっていたという問題点がありました。
そのため、今回の改訂で多項目に渡って追加・修正が入ることや、コラムで一度紹介させていただいた内容から調整が入ることに、戸惑いを感じる方もいらっしゃるかと思います。ご心配をおかけしてしまい大変申し訳ございません。

本コラムは、いきなり改訂されたフロアルールを提示して強い衝撃を与えてしまうことがないよう、クッションの役目としてスタートし、同時に改定内容が現状にそぐわないものになっていないかどうかを確認することも目的としていました。
実際にコラムを通じて、改定前にフロアルールに関する興味を持っていただき、たくさんのご意見をいただき、現状に沿った改訂内容の調整を行いました。
コラムを通じた調整や解説を行ったことで、実際に改定される応用フロアルールが、より良いものになり、より深い理解に繋がることを期待しております。

今後の大会を通じて、追加したり変わってよかったという項目もあれば、不十分と感じる項目もでてきるかもしれません。そういった問題がある項目については、更に修正したり元に戻すといったことも含めて、今後の改訂の際に改めて検討を行うべきと考えています。

今回の応用フロアルールの改訂を踏まえて、大会参加者の皆さんがより一層ファイトを安心してお楽しみいただける大会運営ができるよう努めてまいります。
今後も公認大会・公式大会が全国各地で開催されます。ぜひ、いろいろな大会に参加してファイトをお楽しみください!どうぞよろしくお願いいたします!

「はじめまして、フロアルールです。」は今回の第3回でいったん区切りとなります。
読みづらい点やまとまっていない点もあったかと思いますが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
大型イベントなどの機会で、ファイターの皆さまにお会いできることを心より楽しみにしております!

改訂後の応用フロアルールにつきましては、各TCGの公式サイトにて順次更新させていただきます。
今後とも、ブシロードTCGをご愛顧いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。 

ホリP